第2章 出会いと別れ
ズシャッ。
「···何故、飲まされた···行こう」
スッ
バサッ!
「俺は真祖であり最凶である吸血鬼ロナルドだ!···もうこの屋敷は燃やす。お前たちは自由の身だ」
「お嬢様を··返して···」
「お前は優しいんだな。だがこいつは俺が貰う」
「貴方は、吸血鬼の身でありながら··何故お嬢様を?」
コッコッコッ··クルッ
「俺に"愛"を教えてくれたんだ!」
「なら··この屋敷を燃やさないで!··私は殺されてもいい。ただ··小さい時から過ごした記憶があるんです···だから」
「お前」
びくっ!
「!(赤い目···)」
「優しいんだな。屋敷内の人間全て殺そうと考えたが···お前だけは殺さない、一緒に来るか?」