第9章 指輪
それから2週間が過ぎ、全身筋肉痛に耐えながら毎日きついトレーニングに励んだ。
憂太君達も任務の合間や放課後の空いた時間にアドバイスをくれたり、一緒に自主練に付き合ってくれている。
そのお陰もあり、少しずつだけど体力も付き、初日に走れなかったグラウンド10周もペースを一定に走れるようになった。
ーーーけど、まだまだ皆んなのレベルとは程遠くて…。
今日はパンダ君に体術を教わったけど、最後は散々振り回され、投げ飛ばされた。。
そして今、
『〜〜〜っ、イタタタ…』
年寄りのように腰に手をあてながらキッチンに立っている。
「、ばーさんみたいだな。」
リビングでゲームをしながらパンダ君が呟いた。
『ようやく筋肉痛がマシになってきたのに、今度はあちこち痣だらけだよ、、、』
はぁ…とため息を吐き、棚から鍋を取り出していると、
「ツナツナ。」
いつの間にか狗巻君が隣に立ち、私の手から鍋を取り上げた。
・・・手伝ってくれる…のかな?
『ありがとう…』
全部を理解出来る様になったワケじゃないけど、狗巻君のおにぎり語にも少しずつ慣れてきた。
『じゃあ…そうめん、茹でるからお湯沸かしてもらっていい?』
「しゃけ!」
コクッと頷くと、狗巻君は鍋にたっぷりの水を入れ、鍋を火にかけてくれた。