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呪術廻戦  〜生きた証 前編 〜

第6章 調査報告




「は呪いは見えても実力は4級以下。
呪いを祓える術も持たない彼女がどうしてあの日、2級呪霊を祓えたのかずっと不思議に思ってた。
今日の任務でも僕が手を出さなければ普通に殺されてただろうしね。
けど、さっきの話しを聞いて確信したよ。
そしてやっかいな事にその別人格はかなり凶暴で実力は2級以上、恐らく1級並み。」



学長と伊地知さんが息を飲んだ。


私は五条さんの話しを黙って聞き入った。




「父親が母親の首を絞め殺そうとした日、それから母親が亡くなった日の事件、そして今回の屋上での件。
この3つに共通してる事はは記憶を失くしてる、という事と、彼女にとって大切な人が危険な目に合ってる、ってこと。
恐らく"大事な人の身の危険"がトリガーで自身は気を失い、代わりに別人格が現れる。

これは僕の仮説だけど、母親が亡くなった時、その神社には呪物、もしくは土地神がいたとして、土砂崩れも大木を倒したのも呪霊の仕業だったとしたら辻褄が合うと思わない?」


その時、ズキっと頭に痛みが走った。

あの日の事を思い出そうとすればする程、痛みが増す。

私はぐっと奥歯を噛み、拳を握りながら痛みに耐えた。



「・・・成る程、確かにそうですね。
いくら長雨が続いてたとしてもあんな大木が倒れるのはおかしいと記事にも書かれてありました。」


「その呪霊はまず人が集まっていた建物に狙いを定め大木を倒した。
結果的に母親以外の大人は全員その場所で死んでるからね。
恐らくが母親とそこに居た子供2人を助けたんじゃないか、、、って??」


ズキンズキンと頭が割れる程の痛みに耐え切れず、頭を抱え蹲った。



『・・・・あ、頭が、、ッーーーー』



視界がぐらりと揺れ、私の名前を呼ぶ五条さんの声が次第に遠ざかっていくーーー









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