第2章 日常が壊れる日
?「どうやら君も私と同じ、この世界に絶望してしまったようだね。
もし君が望むなら私と家族になり、これから作ろうとしている世界へ連れて行ってあげるよ?」
・・家族になる?私と…?
?「ふふっ、そうだよ。新しい世界を作るには新しい家族がいるだろう?」
私と同じ目線になり、優しく話してくれるその人に、私の心が僅かに動いた。
けれど、後から来た女の人が私を汚いものでも見るかのような目で見ると、私を連れて行く事に反対した。
その人は申し訳なさそうに眉を下げると、
?「すまないね、家族に反対されてしまったようだ。
でも君が生き延びて呪術師を続けていれば、いづれきっとまた会う事になる。
その時にまた返事を聞くとするよ。」
フッと笑みを溢し、背を向けると歩いて行ってしまう。
徐々に意識が遠のいていく中、小さくなって行くその背中に私は手を伸ばしーーーー