第6章 【呪術廻戦】ネタの続きでネタ4(世界融合設定6)
「……あ、の…」
「……7…ほら、集中して」
――集中してと言われても!!
もう目が回りそうだ。かろうじて碧眼を見つめ続ける夢主に五条は全く手を緩めようとしない。……8…とカウントしながら顔の距離を詰めていく。
ついには額と額がこつんとくっついた。
それはもうキスでもするような近さで。
「っ…!」
「……9…」
今にも触れてしまいそうな唇にフッと五条の吐息がかかり…もう無理!!反射的に夢主はぎゅっと目を瞑ってしまう。
…………
…………
なにも、起こらない。
夢主がおそるおそる目を開けると、すでに目隠しを戻した五条がそれは嬉しそうにニンマリと笑みを浮かべていた。
「ざんねーん!僕の勝ちだね」
「………え」
「いやー、惜しかったねー。あと1秒だったのに!」
「………は」
いきなりの五条のテンションについていけず夢主の口がポカンと開いたままになる。その頬っぺたを先ほどまで妖しく触れていた長い指先がつんつん…と突く。
五条の顔はひどく楽し気だ。
「ってわけだから、お膝抱っこは継続ってことでいいよね」
「は、え……えええ…!?」
ヤラレタ――…。そんな思いとともに夢主はガックリと項垂れた。
そして五条はといえば夢主をしっかり抱え直し、ご機嫌な様子で彼女の落ち込んだ肩に顎をのせるのであった。
ただその耳だけはほんのり赤かったのだが、俯いた夢主が気づくことも五条がわざわざ何かを教えることもなく。
この部屋の中ではいつも通り、ひと時の平穏が訪れるのであった。
(つづく……つづく?)
(遊んでいるようでしっかり照れている五条さん)
(膝抱っこ続けられるのが嬉しくて楽しくてしかたない)
(この後、勝手に五条のイチャタイムが繰り広げられる)