第4章 【呪術廻戦】ネタの続きでネタ2(世界融合設定4)
夢主の腰にスル…と大きな手が回りがっしりホールドされて、さっきよりも恥ずかしい膝抱っこの出来上がりだ。
思わず目を開けてしまい、間近で見えた綺麗な蒼眼に「ひっ」という情けない声をあげて再び目を瞑る夢主の手は、それでも無意識に五条の服をぎゅっと握っている。
一方では逃げながら、もう一方ではまるで求めるような矛盾した態度と仕草に五条の口からクツクツという笑いが零れる。
――ワケのわからない、面白い女。
というのが五条の彼女に対する認識で。
そんな夢主はといえば、一見フザけて口走っているような言葉が実は本音であった。
お互いにまだ深い意味はなく、だいたいは五条が振り回すようでいて不意に夢主も五条の内を揺り動かす。
「…ご、五条さん?」
「ああ、ごめんごめん。君の反応があんまり面白くて」
「…あの、もう下りていいですか」
「ダーメ」
そう言うなり五条は夢主の腰へ回していた手にグッと力を込めた。
引き寄せられ先ほどより近い距離を感じながら、それでも夢主は頑なに目を閉じたままでいる。
これは…さすがに面白くない。
気持ちに素直に従った結果、五条の大きな手が夢主の背中をじっくり撫で上げていく。
そのまま長い指が首から顎をくすぐり、思わずといったように彼女の身体がビクッと震える。
顔の輪郭をなぞるように移動した手が、髪をそっと耳にかけて…
「…夢主、目を開けて」
「っ…!!!!」
ふぅっ…息と共に耳へ吹き込まれた美声に、飛び上がる勢いで夢主の目がかっ開いた。
「フッ…ククッ……顔、赤すぎ…タコみたい!」
「っっ、五条さああん!!!!」
「…あ、鼻血」
「ひぎゃあっ?!」
滴る前にキュッと五条に素早く鼻を摘ままれ、膝の上で「安静にしようね」と言われた夢主。
安静とは、いったい…?
頭に疑問符を浮かべながらも、彼女はされるがままであったとか。
「クック…夢主サイコー」
「……笑いすぎです」
(つづく…?)