第84章 ☆ 冥母 ☆ ロー視点 ☆ ② ☆
【ベポ)「…生命維持装置って」】
【「ベポ…嚇母が消えた時…それは私が死んだ時だ…私は死なないから…そんな事にはならないから安心して…じゃなきゃ嚇母と契約出来てないんだよ」】
【嚇母)“アヤが生きる覚悟を決めないと…僕と契約出来ないんだ…アヤは人の為じゃなくて自分の為に生きる事を選んだ…だから僕と契約出来た”】
【ベポ)「?」】
【「…後で話すよ…ベポ…力を貸してほしい」】
クロガネ)「…驚いた…そんな事も言えるようになったんか」
イッカク)「え?」
【ベポ)「…アヤ…」】
クロガネ屋はアヤの言葉に驚いたが
すぐに嬉しそうに笑った
アヤは優しくベポに微笑んだ
【「…家族を守ろう…前に船で話したの覚えてる?」】
【ベポ)「…うん。うん!覚えてる!オレ!アヤを守るよ!」】
ベポが目を輝かせて嬉しそうに頷いていた
【「ふふっ。さっきも言ったけど、もう守ってもらってるよ…一緒に頑張ろう。優勝しようね!」】
【ベポ)「うん!」】
そう言ってアヤとベポは拳を合わせた
クロガネ)「…こりゃ、武器を作る以外にも…なにか礼をせんとな」
画面を見ていたクロガネ屋は顔を少し伏せ
目元を押えて呟いた
ロー)「なんの礼か知らねぇが…そう思うなら《アヤの事を教える》で手を打つぞ」
俺の言葉にクロガネ屋は顔を上げ
ニヤニヤしながら笑っていた
クロガネ)「そんなんでええんか?安上がりじゃな」
ロー)「アヤじゃないが金に興味ないからな」
クロガネ)「ふっ、生意気じゃな…あぁ、金で思い出したんじゃが…」
「「「?」」」
クロガネ)「今度博打屋にアヤを連れて行け…面白い事になるぞ」
「「「面白い事?」」」
クロガネ)「あいつは賭け事で負けた事ないんじゃよ」
「「「え?!」」」
クロガネ)「相手がイカサマしてようが、アヤはルールも知らんテーブルゲームでもなんでも…負け無しなんじゃよ」
シャチ)「信じられねぇ」
ペンギン)「そんな事が…」
クロガネ)「言ったじゃろ?《絶対勝てる勝負を外したくない》ってのう」
「「「…」」」