第70章 ☆ 生涯をかけて ☆ ロー視点 ☆ ① ☆

ロー）「…あの言葉は…」

「…え？」

ロー）「…愛してるの言葉は…コラさんに貰って…」

「…」

ロー）「…コラさんに、愛を教えて貰って…心を貰って…俺は人になれた気がした」

「…」

ロー）「…アヤに言った時、自然と出てきて…俺自身驚いたんだ…アヤに出会うまで…誰にも、言う事も言われる事も、ましてや聞く事もないと思っていた…だから、あの時自然と出てきて…驚いたんだ」

「…」

ロー）「…だからリングもやった。俺がその言葉を言うのは…お前だけだ…この先ずっと…お前が望んで…」

「ロー」




俺の言葉を遮り優しい声が耳に届いた


さっきまでとは違う優しい声



俺が好きな声が俺の名を呼んで背に回るアヤの手





頭を撫でたいのか手を伸ばすが
俺が変な体勢で抱き締めてるから届いてなくて

諦めたのか肩を置かれた手





アヤはゆっくり息を吐いた




まるで自分を落ち着かせるように




そしてゆっくり口を開いた




「…ロー…そのまま聞いてね」