第9章 ☆ 初戦闘 * ロー視点 ☆ ② ☆
女が隠してたでんでん虫の監視に気付いたのは驚いた
いや、それより驚いたのは
監視の映像を見ていた俺に気付いた事
まぐれか
いや、人数まで当てたからまぐれではない…か
何者なんだ…この女
医務室まで飛べば
俺に向かって挑発的な笑みを浮かべ『息の根止めろ』だと?
上等だ
殺してやるよ
俺が鬼哭を抜こうとした時…敵船が見えたらしい
女をほっといて急いで甲板に出れば、あっちもこっちに向かってきていて『戦闘準備をしろ』と指示を出した時、何故か女がいて…『自分に行かして欲しい』と言ってきた
相手が誰だか分かってるのか?
8000万ベリーの賞金首だぞ?
女は『任せて』とはっきり言った
まぁこの女が死んでも別に構わなかった
『戦闘を見て雇うか捨てるか決めて』と言っていたから、よほど自信があるんだろう
俺は多少の不安はあるが行かせる事にした
物は試しだ
そんな事考えていたら
こいつ…海楼石の錠の鎖を引きちぎりやがった
いつでも逃げれましたってか
舐めやがって
女は俺に約束事を聞いてきた
俺が言ったのは2つ
『誰も殺すな。船も沈めるな』これだけ
それだけ聞いたら手すりに向かって歩いて行った
何者か知らねぇが使えるなら使ってやるよ
「シャチ、ベポ」
敵船を見つめていた女が2人に声をかけた
シャチ)「な、なんだよ」
ベポ)「どうしたの?」
「さっき、私魔法使いで変身とかが出来るって言ったけど…もっとカッコイイもの見せてあげるよ♡」
視線だけこちらに向け不敵な笑みを浮かべた女
次の瞬間…女は消えた