第59章 ★ 悪夢 ★ 夢主視点 ★ ① ★
暗闇だった
これは前にも見た事ある?
前は…光が溢れて…
ここはどこなのだろう…
暗闇に手を伸ばすが何も掴めずただ空を切った
今立ってるのかも何も分からないこの空間
自分の体が光ってるのか…視線を動かせば自分の手や体が見えるから自分の体は分かる
私はただぼーっとしていた
が、いきなり空間が揺れた
驚いていたら急に口元を抑えられ抵抗する間もなく体が浮いて叩きつけられる感覚
「ん"ぐっ!」
背中に衝撃が走った時に目を閉じていて
はっ!と目を開けた時
夢の男がいた
紫の目で…私を睨みつけるように見下ろしていた
…〔 ーーーーーー 〕…
耳に届いた
男の声
初めてだった
言葉にならない声なのに
私には…はっきり聞こえていた