第53章 ☆ 次の進路 ☆ ロー視点 ☆ ① ☆
クロガネ)「なら明日その島のエターナルポースを渡すわい。ついでにワシも行く!」
急にクロガネ屋がウキウキ仕出して片手をピンッと伸ばし行きたいアピールした
それを白い目で見るアヤ
「可愛くねぇんだよ…ってかジジィ…この世界でどうやって生きていたのかと思ってたけど…武器を作って売ってたなんて」
感心するように呟いた
クロガネ)「普段は普通の鉄で作っとるんじゃがな…その祭りの後は優勝者に頼んで分けてもらっててな。その鉄で作った武器を売って優勝者と金を分けとる」
「なるほどね…その祭りの参加条件は?女って事だけ?」
クロガネ)「そうじゃ。女装でもいいそうじゃぞ」
クロガネ屋の言葉にアヤはシャチに笑いかけた
「良かったね。シャチ」
急に笑いかけられてシャチは肩を跳ねさせ驚いていた
シャチ)「は?!なんで俺?!」
…今、『良かったね』って言ったか?
ベポ)「…シャチ…」
ペンギン)「…お前…」
イッカク)「…キモ…」
ジャンバール)「…そんな趣味があったのか…」
シャチ)「いや、待って。皆そんな白い目で見ないで…俺そんな事してないから」
「あ、ごめんね。シャチ。皆には内緒だったのか。ふふっ」
アヤはシャチから顔を逸らし口元に隠しているが肩が震えていて笑っているのがバレバレである
いや、隠す気ねぇな
シャチ)「お前まじ黙れよ!これ以上ややこしくするな!俺はそんな事してないから!おいアヤ!どうすんだよ!肩を震わせながら喋るな!!笑うならちゃんと笑えよ!!」
「え?笑っていいの?ふっ。もう無理、あっははっ。シャチこっち見ないで。ふふっ今顔みたら余計に笑っちゃう」
シャチ)「お前!!この空気!めっちゃ変な空気になってるから!」
「ふふっ。ごめんって。ふははっ!」
腹を抱えながら笑うアヤ
顔を真っ赤にして怒るシャチ
それを白い目で見ている他の奴ら
アヤの笑い声とシャチの怒声が周りに響いていた
クロガネ)「…お前達は本当に楽しそうじゃな」
ロー)「今笑ってるのは1人だがな」