第22章 ★ 朝 * 夢主視点 ★ ① ★
ローは何を思ったのか
少し体を起こし上に上がって私の首筋に顔を埋めて来た
私の両手を自分の両手で固定して
「うぇ?!ちょっと!」
ロー)「黙ってろ」
ローは小さく言って首筋にキスを落とす
と、同時に少しの痛み
ゾクゾクする
顔が赤くなる感じがする
いや、絶対赤い!
「んっ…待っ、てって!本当に待って!」
ロー)「…なんだ?」
「なんだじゃねぇよ!やめてよ!」
「どいてよ!」って恥ずかしさを隠すように…
半ば叫ぶように言ったら「うるせぇぞ」って言いながら、ローは体を起こし眉間に皺を寄せた
「なんだ!その顔!こっちがその顔になるわ!」
ロー)「お前。怪我が治ったら覚えとけよ」
「なんで?!もぅ…朝だって。さっきベポが起こしに来たよ」
ロー)「…そうなのか?」
「もうすぐ島だって言ってた。食堂に行こう?皆待ってるよ?」
「だから服貸して」と言えばローはじっと私を見ていた
「な、なに?どうしたの?」
ロー)「…」
ローの反応に戸惑ってしまう
いや、反応はないんだけど
じっと見られて困るんだけど
「…ろ、ロー?」
ローの顔が少しいつもと違う?
気のせいかな?
寝起きだから?
黙ってたローが私の両手を離して起き上がった
「もぅ…なんなの?」
私はため息に付きながら準備しようと上半身を起こした時だった
ロー)「…アヤ…」
ローの小さな声が私の耳に届いた
「え?」
今、名前…
私は初めて名前を呼ばれた気がして反応が遅れた
と、言うより固まった
ローに視線を向ければ
伸びてきたローの両手
手は私の頬に触れると上を向かされて
ローの顔が近付いてきたのが見えて
次に感じた唇に触れる感触
そして耳に届いた
小さなリップ音
私の思考を奪うには充分だった
触れるだけの
小さなキス