第96章 ☆ 出発・再会 ☆ ロー視点 ☆ ② ☆
⋯今のアヤの表情⋯
本当に嬉しそうに笑っていて
少し⋯
俺は小さく息を吐いて自分を落ち着かせた
アヤは嚇母から帽子を返してもらってその場を離れようとした
【?)「…どこへ行く?壬生の娘」】
【「…しつこいなー。私おっさんにナンパされたくないんだけどー」】
【?)「え?姉ちゃん誰だってばよ?」】
【「あ、初めてましてか…カカシの同期だよ。今日限りだけどよろしくね」】
【?)「ん?今日限り?」】
【「気にしなくていいよ…君は…」】
敵を無視して金髪の男と話をするアヤ
お前…そこは戦場だろうに…
そんなことを思っていたら…
【?)「壬生の娘…お前はまだ純潔か?」】
【「は?」】
ロー)「純潔?」
【?)「純潔の結界はまだあるのか?」】
【?)「じゅんけつのけっかい?」】/「「「じゅんけつのけっかい?」」」
【「は?何それ?」】
【?)「…答えろ…お前はまだ生娘か?」】
ん?
なんか今、とんでもない言葉が…聞こえた気がしたが
【「え?それ私がまだ処女かって聞いてるの?」】
【「「「え?!」」」】/「「「え?!」」」
【?)「答えろ」】
【「それ答える必要ある?ってかおっさんとなんの関係が…」】
【?)「壬生の娘…しかもお前は先祖返りだろ?…娘…自分の体の事も知らんのは傑作だな」】
【「…なんかムカつくー」】
【カカシ)「アヤ。答えなくていいからここから…」】
【?)「…先祖返りの純潔の結界には価値がある」】
【「あら、それは…」】
【?)「さっさと答えろ…答え次第ではここで封印して…」】
【「すまん!そんな物とっくにない!じゃ!」】
【「「「待て待て待てー!」」」】
腕を組み堂々と答えるアヤ
後ろにドドーンという文字が見えそうだ
そんなアヤに呆れたようにため息をつくイッカク
シャチ)「え?今答えた?答えたよな?」
イッカク)「…帰ってきたら言っていい事と駄目な事…ちゃんと教えよう」
ペンギン)「教えた所でな気がするけどな」
ロー)「…」
クロガネ)「…なんか…すまんのう」