第96章 ☆ 出発・再会 ☆ ロー視点 ☆ ② ☆
アヤの笑顔を見て…アヤが行って
甲板に残った俺達は動こうとしなかった
いや、動けなかったの方が正しいか
クロガネ)「ゴホン…そろそろ動いたらどうじゃ?」
耳に届いたクロガネ屋の呆れる様な声
視線を向ければ案の定…呆れた様な顔
クロガネ)「アヤの存在がここまでとはのう…今日から2ヶ月…まだ始まったばかりじゃろうに」
ため息混じりに言われ
帽子を深く被って息を吐いた
ロー)「…出航する」
「「「「…アイアイ。キャプテン」」」」
ベポ達はノロノロと動き出して出航準備の為に中に戻り
今甲板にいるのは俺、クロガネ屋、雲母、冥母だけ
ふと視線を感じ目を向ければ
雲母と冥母がじっと俺を見ていた
ロー)「…なんだ?」
雲母)“貴方は主様が大事?”
冥母)“大事?”
まさかそんな事を聞かれるとは思わなくて少し目を見開いた
ロー)「あぁ…大事だな」
俺が答えたら雲母と冥母は互いに目を見合わせて
そしてまた俺に視線を向けた