第23章 Dawn１９.動物と絆-偽幻-

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冷め切ったコンクリートの建物の中に、全速力で走る音が響く。

途中で崩壊している場所も所々あったが、気にせずに足場を見つけて上を目指して走り続けた。


しばらく走り、光が差し込んでいた場所をくぐり抜ける。

灰色の瓦礫の山と化したその屋上には、まだ雨が激しく降り注いでいた。


痛｢やけに静かだな｣

小｢そうね…｣


うちはのアジトへ侵入したペインと小南はゆっくりと辺りを見回す。

しかし、嵐の後の静けさとでも言うべきか、物音一つせず、瓦礫を打ち付ける雨音しか聞こえてこない。


痛｢…！｣


何かが目に入ったペインは一目散に駆け出した。


小｢ペイン…！｣


小南も後を追うと、それを目にした瞬間愕然とした。


痛｢……イタチ…｣

小｢………っ…！！｣


小南は手で口元を押さえ、目を見開いた。

二人の前には、雨に打たれながら横たわるイタチとサスケの姿。


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