【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第7章 Dawn5.暗闇と迷走
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その頃、リンは走るのにも歩くのにも疲れてしまい、その場でうずくまっていた。
鈴(お腹すいた…。ここ暗いから遠くまでよく見えないし…)
鈴「もうやだ…」
リンは目に涙を浮かべ、小さく呟いた。
しかし、何一つ音がしない地下ではそんな声もよく響く。
やっぱりここには自分一人しかいないんだと改めて実感させられた。
鈴「オバケとか出たらどうしよう…。怖いよ、お兄ちゃん…」
怖いと思えば思う程、人間とは余計怖いと思ってしまうもの。
特にリンの場合は――…
少しの明かりしかない薄暗闇の中で、ペインと自分に叫ぶ父と母が浮かんでしまうからだ。
鈴「お父さん…お母さん……っ」
ポロポロと涙が頬を伝う。
堪えられなくなって泣き出してしまったが、今は誰もその声を聞く者はいなかった………
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