【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第21章 Dawn17.愛と誓い-消失-
しかし、リンはマダラの手を思い切り跳ね退ける。
鈴「嘘つき…っ!」
パシンと乾いた音と共に、リンの涙声が響く。
ゆっくりと上げた顔は一生懸命泣くのを我慢して頬が赤くなり、薄紫の瞳は涙に濡れていた。
鈴「いっつもそうです…。私に何も教えてくれない…っ」
とうとう泣き出してしまったリンに、マダラは慌てて彼女のそばに来た。
斑「リン…」
しかし、リンは手で涙を拭いながらマダラと距離を取り、彼を寄せつけない。
鈴「私っ…マダラさんのこと、何も知らない。教えたくないならそれでもいいです…っ。でも…嫌いなら嫌いって…ちゃんと言ってくださいっ……」
リンはすすり泣きながら小さい声を絞り出す。
鈴「あなたの何を信じて…あなたの言葉を信じればいいんですか…?」
泣いてかすれた声と寂しそうな涙の瞳。
マダラは何も言えずに押し黙っていると、リンの唇がわずかに開いた。
鈴「嘘つき。…大嫌い」
リンは踵を返し、何も言えないマダラを背に部屋を出た………
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