【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第21章 Dawn17.愛と誓い-消失-
リンのこんな顔を見るのは初めてではない。
しかし、いつも笑顔を浮かべているのに、今目の前に立っているリンはそれ以上に明らかに沈んでいるのがわかった。
マダラには涙をこらえているようにも見えた。
鈴「あの、私のこと…どうでも良くなっちゃいました?」
思いもよらぬ言葉が震えた唇から紡がれる。
マダラは思わずペンを止め、顔を上げる。
机を挟んだ正面には、うつむいて今にも泣き出しそうなリン。
斑「そんなわけないだろう」
鈴「………」
マダラは急な質問に戸惑いながらも、心配そうに幾度も声をかけるが、リンは沈黙を貫くだけ。
そんな彼女に、マダラは押し寄せる陰鬱な感情を押し殺し、少し歪んでしまった笑みを作ると、優しい声でリンに言う。
斑「どうした?何か不安なことでもあるのか?」
マダラは立ち上がり、机の向こうのリンを抱きしめようと手を伸ばした――…
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