【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第20章 Dawn16.自尊と涙
泥「あの甘味処、本当に美味かったな!旦那」
蠍「あぁ。特にあんみつ。名物の三色団子よりうまかったな」
地平線先が橙色に霞みかけている青空を、デイダラの芸術が華麗に駆け抜ける。
"暁"の装束を脱ぎ、私服で束の間の休暇を満喫している。
デイダラとサソリはいつかにした約束である休暇を二人で楽しんでいた。
泥「それオイラも思ったぞ!うん」
蠍「奇遇だな。意見がピッタリ合うなんざそうそうなかったからな」
大きな鳥の上で、デイダラとサソリは珍しく意見が合致した事に嬉しそうに笑った。
泥「それにしても、やっぱりあの甘味処はイタチが薦めるだけのことはあーー…」
蠍「どうした?」
サソリは急に話を途中止めたデイダラを不思議に思った。
すると、デイダラは地上を見つめ、ある方向を指差す。
サソリもそっちに向いてみると、思わず自分の目を疑った。
蠍「イタチ…?」
そこには、森の中に一つだけできた一本道を悠然と歩いているイタチの姿。
"噂をすれば影"とは正にこのこと。
デイダラとサソリはその姿を見つめ、前へは進まずにそこ周辺をグルグルと旋回する。
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