【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第17章 Dawn14.不死と願い-死神-
角「行くぞ、飛段」
飛「ちょい待ち」
いつもこう合図すれば素直に従う飛段。
しかし、今日は珍しく頷かず、角都は不思議に思った。
飛段の視線の先には、涙を浮かべてこちらを睨みつける3人の木ノ葉の忍。
シカマルを始めとする、"山中いの"、"秋道チョウジ"のアスマ班のメンバー。
飛「何泣いてんだよ」
鹿「俺たちの…先生を……っ!!!」
シカマルは言葉にならない叫び声を涙と一緒に飲み込む。
飛「……ハッ!泣きてーのはこっちだっつの」
飛段も少し言葉を詰まらせ、まぶたを落としてうつむいた。
飛「人を呪わば穴"一つ"…なんだろ?てめーらみたいな強えェ奴らは弱えェ奴らを殺すだけ殺して…。だからって何の苦しみも痛みも味わわねェ。そうやって我が物顔でこの世界を生きてきた…」
両の拳が固く握りしめられる。
角都もそんな飛段を邪魔することなくただ黙って聞いていた。
飛段は唇を噛み締め、ガバッと顔を上げた。
飛「てめーらがずっとやってきたことだッ!!それが今、逆になっただけじゃねーかよ!!!ようやくわかったか!人の痛みってのが!!」
敵を指差しながら飛段の怒号は辺りに響き渡った。
飛「てめーらだけで世界ができてると思ってんじゃねェよ!!関係ねェ俺たちはどんな思いでてめーらの戦争に巻き込まれたと思ってやがんだ!!ア゙ァッ!!?」
角「飛段…」
角都の諭すような声が聞こえると、飛段は腕を下ろした。
飛「………悪りィ…」
ボフンッ
二人白い煙に包まれ、姿を消した………
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