第16章 Dawn１３.大罪と復讐

ペインはその隣で無言で空を見上げ、辺りを見回した。


痛(あの時と同じだ…)


ペインたちの前には、至る所に血溜まりができている。

それを空の雫が流すのと同時に、この地に染み込ませた。

まさに、かつての戦時中の雨隠れの里そのもの。

止むことのない雨がこの全てを洗い流してはまた血に染められた。


小｢それよりリンが…！｣


小南が悲鳴に似た声を上げた。


斑｢急ぐぞ！時間がない！｣


雨音に消されないくらい、マダラも声を張り上げる。


蠍｢やはり山椒魚の…！？｣


サソリはいち早く、マダラに抱えられているリンの異変に気が付いた。



バシャッ



｢な、何だこれは…｣

｢まさか…そんな！｣


後ろで見知らぬ声がした。

任務から帰還したばかりなのだろうか。

振り返って見れば、茫然と倒れた仲間を見渡す顔面蒼白の雨隠れ数小隊。

見たところ、合わせて三十といったところだ。


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