第14章 Dawn１２.芸術と約束-比肩-

そして、次にデイダラがサソリを見た時、彼の目には涙が浮かんでいた。


泥｢旦那…泣いてるのか？｣


デイダラはサソリの涙を初めて見た。

しかし、デイダラもサソリがボヤけてよく見えない。


蠍｢な、泣いてねぇよ…。お、お前がっ…泣いてんじゃねーか｣

泥｢な、泣いてなんか…っ、ないぞ！う、うん！｣

蠍｢嘘つけ！｣

泥｢嘘じゃない！サソリの旦那が嘘ついてるんだ…っ！うん！｣

蠍｢俺に反抗してくんな！髷の癖しやがって！！｣

泥｢マゲ関係ねぇだろ！？つーかくせっ毛が何言っても通じねぇっつの！｣

蠍｢髷よりマシだ、髷！｣

泥｢オイラはマゲじゃねぇ！デイダラだ！うん！｣

蠍｢髷髷髷髷髷髷髷！！！｣

泥｢ふざけんな！！おっさんおっさんおっさん！｣((ﾎﾟｶｽｶﾎﾟｶｽｶ

蠍｢ちょっ、おい叩くな！やめろ！生身だから痛てーんだよ！殴るぞデイダラッ！！｣


デイダラとサソリは一度浮かべた嬉し涙もどこかに忘れ、笑いながらそんなやり取りをしていた。

メンバーはサソリの部屋から聞こえてくるいつもの会話に思わず笑顔がこぼれた………


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