【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第14章 Dawn12.芸術と約束-比肩-
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灰色の木影が射す森の中は、普段は草木がたくさん生え、緑色に染まっている。
しかし、辺りには無残な姿の忍が何人も目を見開いたまま倒れていた。
その瞳は濁ったまま、もう覚めることもない。
そんな異様な空間の中に、黒いコートを羽織った一人の少女。
その少女―…リンは忍の前に無表情で立っていた。
「なっ、何も知らない!!本当だ!」
鈴「嘘をつくな」
その男の忍は木の幹の下に尻餅をつき、ブルブルと震えながら怯えた表情でリンを見ている。
「た、助けてくれ…!」
リンは鋭い目付きで命乞いをする忍を見下ろすと、右手に持った黒鉄の銃を彼に向ける。
バンッ
「うぐぅッ!!」
リンは至近距離で引き金を引き、相手の肩を撃ち抜いた。
忍はその痛みに顔を歪め、肩を抑える。
血がドクドクと滲んでくる。
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