第12章 Dawn１０.仲間と宝物

鬼｢私には縁のない言葉のようでしたが、今では近くに感じます｣


イタチは目線を鬼鮫の方に戻す。


鼬｢もう既に…身近なところにあったんじゃないのか？｣

鬼｢…そうかもしれません｣


鬼鮫は笑顔でこくりと頷いた。


鼬｢前から思っていたんだがーー…｣


イタチは寂しそうにうつむくが、自然とその顔に少しだけ微笑みが浮かんだ。


鼬｢リンを見ているとサスケを思い出す｣


イタチの目に、木の葉に置き去りにしてしまった弟―…サスケの姿が思い浮かぶ。

今まで毎日、弟の笑顔を思い出さない日はなかった。


鬼｢イタチさん…｣


そんな姿が痛々しくい。

しかし、イタチはそのまま言葉を繋いでいく。


鼬｢放っておけないんだ。リンが地下で迷った時、心配などしてしまったら俺はまた傷つくかもしれないということも忘れて不安になった｣


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