【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第12章 Dawn10.仲間と宝物
鈴「え……?」
一瞬呼吸が止まり、心臓の鼓動が早くなる。
声も震える。
息が苦しい。
痛「仲間とは本来、同じ志を掲げ、共に志を成し遂げるために助け合っていく友のことだ。だが、俺たちは違う」
無情にも響いたその言葉はリンの心を掻き乱すには十分過ぎた。
鈴「何で…何でそんなこと言うの…?」
リンは立ち上がり、もたれかかるようにペインの服を掴む。
目には今にも零れそうなほど涙が溜まっていた。
彼女は不安でいっぱいだった。
ペインは無表情のまま目をつむり、小さな溜息をついてからゆっくり目を開く。
痛「俺たちは志や目指すところが同じなだけで、それ以上でもそれ以下でもない」
ただ愕然と立ち尽くすしかなかった。
あんなに仲良くしてくれたのに、それは全て偽物の時間だったのだろうか――…
小さな手はペインのコートから力無く滑り落ちた。
広間に沈黙が訪れる。
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