【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第11章 Dawn9.過去と傷痕
それから数日。
三尾も無事封印し終わり、リンの傷も大分よくなってきたある日。
偶然、メンバー全員が広間に集まってそれぞれ何かをしてくつろいでいた。
窓の外は大雨。
こんなジメジメした憂鬱な日はない。
リンは窓のそばで雨粒が窓を叩く音とザァザァと降りしきる雨音を聞きながら、雨隠れの里にいた頃のことを思い出していた。
痛「リン、どうかしたか?」
しかし、リンはただじっと灰色の空と雨模様を眺めていた。
小「リン?」
小南の声に、しばらくしてリンが冷たい窓ガラスに手を触れながら口を開く。
鈴「今、長門兄の声が聞こえたような気がして…」
その言葉に、ペインと小南がハッとする。
痛「長門はもういない」
鈴「でもーー…」
リンが振り返ると、ペインは首を横に振った。
小南も悲しそうな顔でリンを見つめる。
鈴「…ごめんなさい」
リンは二人にそんな顔をさせてしまったとうつむいた。
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