第28章 Dawn２３.神と世界-理想郷-

斑｢俺を見くびるな。俺はお前より強い｣

痛｢ハッ。言って損した｣


ペインは鼻で笑う。

マダラは妖狐を睨み返し、後ろで倒れているリン達をかばうように再び戦う体勢をとった。


斑「それに俺は…今まで守るものなんてなかった。…いや、失ったんだ。だが、俺にも守らなければならないものがまた見つかった。失ったものは戻らない。だからこそ、今守るべきものを全力で守る｣


マダラは少し振り返りながらメンバーを見つめた。


斑｢そのために、この眼は俺が貰い受ける｣

痛｢そうか。まぁいい。父も本望だろう｣


ペインはその言葉を聞いて微笑み、再び前を向いたマダラと共に守るために戦うことを改めて決意する。


痛「こいつは俺のノルマ。俺が仕留めたい」

斑「やれるのか？」

痛「"リーダーとして失敗は許さない"…そう言ったのはお前だぞ」


そして、ペインはマダラに視線を合わせ、力強く言う。


痛「時間をくれ…」


マダラは妖狐を見つめ、しばらく考えを巡らす。


斑「チャクラの量を考えても…持って一分だ。それ以上は保証できん」

痛「あぁ」


ペインはニッと笑うと、マダラは彼の肩に軽く拳を当てた。


斑「必ず仕留めろ！」


ダッとマダラが地面を蹴り、妖狐に向かって突っ込んでいった。

ペインはすぐに印を組み、眼を閉じる。


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