第28章 Dawn２３.神と世界-理想郷-

等間隔に並べられたピアスは、いずれ腕が肌色から光沢のある黒になってしまうのではないかと思わせるくらい膨大な数だった。


痛｢俺は自分が受けた痛みを他人に背負わせようなどとは思ってない。だがな…！痛みを与えるだけで痛みを知らぬ人間など…いてはならない…！そう思ってる｣


ペインはゆっくり腕を下ろす。


痛｢双方の痛みを身をもって知らなければ、痛みはやがて忘れられていく。痛みは平等に与えられるもの。だが、それを知ろうともせずに他人に痛みだけを撒き散らすお前たちのような奴らは、他にも大勢いる。人間はそんなに賢い生き物ではない。だがーー…｣


すると、ペインの瞳が変わった。

それは、悲哀に満ち、相手を恐怖させるものではない。

希望に溢れ、明るい未来を予感させるものになった。


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