【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第28章 Dawn23.神と世界-理想郷-
痛「お前達の平和が我々への暴力なのだ」
ペインの輪廻眼の視線が敵5人に容赦無く突き刺さる。
綱「確かに、かつて木ノ葉隠れがやってきたことが全て正しいとは言えない!」
痛「かつて…?それは違う。"今"もお前達は過ちを犯している…。なぜそこまで尾獣を狙う?なぜそこまで力に固執する?なぜそれがその誤った考えだと気付かない?砂の風影―…我愛羅はとっくに気付いていたぞ」
綱手は何も言い返せなくなり、唇を噛んだ。
綱「だが、お前達のこんなやり方は許せない!」
痛「言葉に気をつけろ。これは神からの最後の警告だ。九尾の居場所を言え」
綱手はペインをきつく睨んだ。
綱「今は我々の持てる全ての力を注ぎ、お前達を叩く!それだけのこと!」
綱手がそう言い切ると、ペインは彼女以上に睨み返した。
しかし、その瞳にはある種の哀れみや絶望、そして痛みが漂っていた。
痛「ここまで来ても…平和を望まないか…」
ペインは眼を閉じ、ポツリと人知れずつぶやく。
綱「それにお前は一つ大きな勘違いをしている。お前達が一番欲しがっているものは手に入りはしない」
しかし、ペインは無表情のまま鼻で笑った。
痛「木ノ葉の忍がナルトをかばいきれると思っているならそれはーー…」
綱「違う!」
不意に綱手の口角がゆるやかに上がった。
綱「ナルトは………強いぞ」
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