【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第28章 Dawn23.神と世界-理想郷-
その表情は怯えているようで、怒っているようで、誰かを恨んでいるようで、悲しんでいるようであった。
しかし、それ以上に彼から感じられるのは――――――
――…大切なものは俺のこの手で今度こそ守る。
―――――――誓い。
マダラは一度大きく息を吐き、冷静さを取り戻す。
斑「眼は替えが利く。だが、お前に代わりなどいない。リンは…リンだけだ」
鈴「マダラさん…」
斑「俺の一番大事なものは眼じゃない。リン…お前だ」
マダラの眼差しを目にした瞬間、リンはハッとした。
彼はきっとわかってる。
瞳術を使う者が片目でも失えば、この戦争だらけの世界でどういう末路を辿るのか、きっとリン以上にわかっているのだ。
しかし、彼に恐れなどなかった。
あったのは、大切な者を守ると誓った固い覚悟。
鈴(私は…あなたのためにーー…)
リンは頭を巡らせ、考える。
身を挺して守ってくれた彼に何ができるのか――…
_