第28章 Dawn２３.神と世界-理想郷-

｢話してる暇はないんだぜ、お前ら｣


声がした方を向くと、風魔手裏剣を構えた忍。

忍がニッと笑った瞬間、風魔手裏剣が加速をつけて飛んできた。

マダラはとっさにリンを抱え上げる。

しかし、リンの身体に黒い影が絡み付き、その場から動かすことができない。

その先は印を組んだ忍の影から伸びたーー…






鈴｢マダラさん！！逃げてぇえええぇえッ！！！！！！｣


リンが叫んだ瞬間、不意にマダラの中であの時の記憶が蘇る。




―――…


鈴｢トビさんッ！！逃げてぇぇえええッ！！！！！！｣


―――…




三尾狩りの任務の時、リンがカカシから自分をかばった時の記憶。




―――…


鈴｢ケガ…なく…て…本…当に…よか…った………で…す…｣

斑｢リン…すまない…っ｣


―――…





あの時、リンを抱き抱えた自分の手は彼女の血でいっぱいだった。


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