【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第28章 Dawn23.神と世界-理想郷-
――…痛「昔、雨隠れの半蔵と木ノ葉のダンゾウが手を組んだのは知っているな?」
鈴「うん…」
――…痛「俺たちの勢力に里が乗っ取られないか危惧した半蔵は主権保守のため、ダンゾウは火影の座を奪うため、それぞれバックアップが必要だった。そこで、ダンゾウは半蔵に互いを支援し合う事を提案した。当然、半蔵に断る理由はない」
リンとマダラは静かに耳を傾けているが、表情は険しい。
――…痛「利害が一致した奴らは互いが互いを裏切らぬよう、その信頼の証に里固有の能力を貢ぎ物として交換した。それが"輪廻眼"と"写輪眼"だ。半蔵は輪廻眼を、ダンゾウは万華鏡写輪眼を互いに貢ぎ合った」
斑「つまり、お前達の父の眼が貢ぎ物に利用された…。そういうことだろう?」
――…痛「あぁ。木ノ葉が俺達の家を襲撃してきた頃と同時期に、写輪眼を持った忍が雨隠れに招かれていたのを見たことがある。間違いないだろう」
鈴「そんな…っ、そんなことのためにお父さんもお母さんも…」
絞り出すようなリンの悲痛な声。
彼女は自分の外套を握り締めた。
その握り締めた拳は木ノ葉への怒りに震えていた。
_