第27章 Dawn２２.神と世界-桃源郷-

２人はそんな忍達には見向きもせず、更に上空へと高度を上げた。


蠍｢それよりデイダラ。あの手に持ってるのは何だ？｣

泥｢あぁ、あれか｣


サソリが指差している方向は、巨大デイダラが持っている物―…サソリの粘土人形。

なぜだかその表情はムスッとしている。

Ｃ４の巨大デイダラより幾分も小さいが、普通から見れば大きいのは確かだ。


泥｢あれは"旦那毒人形"ってんだぞ、うん！｣

蠍｢毒人形って、お前…｣


サソリは顔を引き攣らせながら苦笑いした。


泥｢すごいんだぞ！旦那毒人形！｣


少しムキになったデイダラに、サソリは"わかったわかった"と軽くあしらう。


泥｢ま、見てなって｣


デイダラは今度は両手で印を組んだ。

すると、巨大デイダラがブクブクと膨らんでいき、パンッと弾け飛んだ。

同時に、旦那毒人形も破裂する。

デイダラはへへっと笑うと、忍達の身体が痙攣し始め、立ったままピクリとも動かなくなった。


｢う、動けない…｣

｢く…そ…｣


デイダラは下で身動きが取れなくなった忍達を見て口角を上げていた。


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