第26章 Dawn２１.師匠と弟子

鼬｢サスケ…？｣


なかなか声を返さないサスケの顔を、イタチは心配そうに覗き込む。

すると、サスケはやっと顔を上げてニコッと笑った。


佐｢それでもいい…。たまに一緒にいてくれれば…｣

鼬｢！｣


サスケの言葉に、イタチも思い出したようにハッとしてさっきのサスケと同じ顔をした。

しかし、イタチもフワリとすぐに笑った。


鼬｢たまにじゃない…。いつだってお前と一緒にいるさ｣


イタチが笑うとサスケも微笑み、だんだんあったかい気持ちになった。

優しい眼差しでそっと見つめてくる兄。

サスケも知らぬ間に、同じようにイタチを見つめ返していた。


佐(変わらないな、兄さんも…)


ようやく二人は互いの視線を遮るように一度まぶたを閉じ、すぐに開いた。

先程のルール通り、二人の目は黒いままだ。


佐｢………｣

鼬｢………｣


静かに距離を取った兄弟の間の空気は真剣そのもの。

無音の静寂の中、そよ風が二人の髪をサーッと揺らした――…





カキィイイィイイインッ！！！



クナイとクナイがぶつかり合う。


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