第3章 Dawn１.始まりと朝

この男こそリンの兄―…"ペイン"であり、Ｓ級犯罪者組織―…"暁"のリーダーである。


痛｢お前が抱きつくなんて珍しいな｣

鈴｢久し振りって感じがしたからつい…｣


苦笑いしているリンに、ペインはデレデレと笑みを隠せないでいる。


痛｢たった三日会ってないだけなのにか？｣


リンは"そうだったね"と笑いながらペインから離れた。


痛｢お前もそれを着る時が来るとはな。…様になってる｣

鈴｢ありがとう、お兄ちゃん｣

｢似合ってるわ、リン｣


すると、聞き覚えがあり、落ち着きのある透き通った声が聞こえてきた。

かと思えば、どこからともなく真っ白な紙が集まり、人の形をつくっていく。


鈴｢小南姉！｣


リンがそう呼ぶのと同時に、兄妹の前には"暁"の外套を纏い、バラのコサージュを青い髪につけた美しい女性―…"小南"が微笑みを浮かべながら立っていた。


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