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【鬼灯の冷徹】君という花【R15】

第19章 花割烹狐御前にて(昼)


あの後石榴ちゃんを抱えたままに二階へと駆け上がった
・・・・・あの朴念仁の前で告白とか…ホント僕なにやってんだろ
あの野郎ハッパ掛けてくるなんて思いもしなかったよ
何が「何も言う事がない」だ?んな訳ないだろ!あー、頭に来る!!
でもいいや。これでやっと踏ん切りついたし
・・・一応感謝しとくか。
何時も妲己ちゃんと遊ぶ部屋が開いていたのでそのままそこに入り込んで扉を閉める
座布団の上に腰をおろして一息つく

で今更になって恥ずかしさが湧きあがってきて何も話せない
…ヤバい、なんて言えばいいかわかんない

「…き」
と腕の中で俯いたままの彼女が呟く
「私も、好き。」
僕の首に回す腕に力を入れて体を起こし口付けをくれて
「貴方に死ぬほど恋焦がれてまs」
最後まで聞く前に彼女を畳の上に押し倒す
無言でギュッと抱き返してくれる彼女がたまらなく愛しい
お互いの額を合わせれば照れたように笑う顔にこっちまで笑顔になる
「白澤」「石榴」
同時に名前を呼んでしまって少し驚いて彼女が口を閉じてしまったから此方から告げる
「改めて・・・僕の恋人になって下さい。」
「責任取ってくれる?」
「取る。ちゃんと認知する。」
その言葉に彼女は少しへそを曲げて頬を膨らませながら
「…もう、そうじゃなくてさ。別に他の子と遊んでもいいよ?」
「・・・・・」
「ただ、最後に極楽満月(お店)に帰ってきて。…アタシはそこで待ってるから。」
「・・・うん。」
「新しい『約束』。・・・『本気の恋とお遊びは分ける事』これでいい?」
ソレに対して僕は首を左右に振りながら答える
「『約束なんてもういらない』…じゃダメかな?僕は石榴との間にそんなの用意したくないよ。」
「・・・・・・・・もう、白澤は意地悪だ。分かったよ、信じてるから。」
「じゃあ指きりしよう。遊郭(ここ)らしくさ。」
「ん。」

「「指きり拳万 嘘ついたら針千本飲-ます。指切った!」」

お互いの小指を絡めて最愛を結ぶ
啄ばむ様に繰り返す送りあう口付け
見つめあう瞳に艶を宿してどちらから言うでもなく帯に手をかける

「貴方の身も心も全部頂戴?」
「キミのも、ね。」


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