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【鬼灯の冷徹】君という花【R15】

第5章 分かった事


なにより一番びっくりした事は「アタシが居ようと居まいと女の子を連れ込む」その開放感だ。
確かに「お互いの行為について感知しない」とは言ったものの流石になにかコトが起きる時には一言告げられ放下されると思っていたのに…でもコッチに対して最大限気を使っているのを感じ取られたし、真夜中に行く所もないので彼が自室で夜遊びをする時は大抵この倉庫に色々持ち込んで引きこもっている。

「やぁ、いらっしゃい。待ってたよ。」
「こんばんわ。あら、噂の彼は今日はいないの?」
「今日は先に帰ってもらったよ。君みたいな可愛い子、横取りされちゃ困るからね。」
「ふふっ、私は白澤様一筋だから安心して。」

・・・ま、まさに今その状況なんですけどね。

なんとなく(女の感ってやつで)今日は怪しいと思って魔法瓶の中には先に淹れておいた中国茶に適当なスナック菓子を用意済み。少し早めに仕事も終わってたので今は袴を脱いで半着だけの姿だ。この恰好があまりに楽なので最近は部屋着兼普段着として大変重宝している。
そうこうしてる間に外では既に始まった様で時折艶やかな、それでいて甘い声が聞こえる。
出歯亀をするつもりはないので音が漏れないようにラジオにイヤホンを差してから寝台に横たわる。
さて今夜はどうやって過ごそうかな?
買ってきたCDを聞くのもいいし、飲み仲間や友達にメールするのもいいな。ラジオに投稿して一喜一憂するのも楽しいし…薬草学の本も読みかけだ。
まだまだ夜は長いし、全部いけるかも?
トイレに行く時に神経をとがらせる事さえ忘れなければ、ケンカ声が聞こえる夜以外は実に平和な日々をアタシは過ごしている。

…明日の朝は朝食作りサボってカップラーメンにしよ。どうせあの人起きてこないだろうし。
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