第4章 分かったコト
そして何より、彼女の性に対する考えがとっても僕と合ってるって事。
「別にウサギみたいに擦り切れるまではしたくないけどさ、やっぱ三大欲求だししたい時にできる人がいた方がいいよね。」
「『お土産』貰ってこないなら好きにしていいんじゃない?あくまで私は君と約束しただけだし。」
「うーん、Hって恋する気持ちももちろん必要だよ?ただ、個人的には二人でするスポーツって思ってる。」
そう言いながら僕のベッドの上で無邪気に笑う姿がストンと心に入ってきたように感じて結局そのまま本契約?の話になった訳で。
と思っていれば軽く部屋の扉をたたく音が聞こえた。今はもう夜長に近い時間、普段ならそろそろ彼女も寝る頃だろう。
返事をする前に彼女が常夜灯だけが点いた薄暗い部屋に入ってくる。
「ね、今日は一緒に寝たいな。」
どうやら今日は黒のベビードールの上にガウンを羽織った姿の様だ。
「いいよ、おいで。今日も魅力的な恰好だ、似合ってるよ。」
寝具の奥の方に体を移動させ誘いの声を出せば彼女は後ろ手に音もなく扉を閉める。
此方に近づくにつれて感じる薄い香水の香りに艶やかに光る唇、ニコっと笑ってベッドの上に腰を降ろして僕の胸に顔を寄せて呟く
「白澤はあったかいね。それに何時も薬草の何とも言えない香りがする。」
「そう?じゃあもっと近くで嗅いでいいよ。」
すり付けてくる頭を撫でてから顎を掴んで上を向かせる。誘う様な瞳と目があった後に静かに閉じられた。
それを合図にお互いの唇を重ねる。徐々に深く、時々浅く、舌を絡めて吸い上げる。短い嬌声がくぐもって聞こえる。
彼女に胸を叩かれて唇を話す。息苦しかったのか濡れた瞳が色っぽい。
「んん、は・・・もっと。」
その言葉に自然と笑みがこぼれる。嗚呼、これで今夜は退屈しないで済みそうだ。