第1章 マジかよ!?プロデューサー?
「はい、ではこれからYouTube撮影をしながら草取りしながら自己紹介お願いします。」
「はっ?」
俺の言葉にメンバーが振り返り睨み顔。依子だけ首をかしげていた。
「いやいや、YouTubeっていったら最初の自己紹介が肝心なんですよ?それを草取りでダメにするアイドルがどこにいるんですか?」
葉山が俺に歯向かってきた。
「だからアイドルも地道にやっていくことが大事じゃん。草取りしながら自己紹介することでインパクトあるじゃん。まずは地道な行いが大事なので早速やりましょう。」
「待ってくださいよ。YouTubeの名前とか決まってないですよ。」
國本が俺に真剣に聞いてきた。
「もう決めて作ってあるからあとは撮影だけなんだよね。はい、これ。」
俺はスマホで検索したYouTubeチャンネルを差し出した。
TOKIMEKI=GIRLS Channelという名前だ。
メンバーは文句言っていたが渋々撮影に協力してれることになった。
撮影中は真剣そのもので自己紹介をした後にメンバーから説明があって庭の草取りをやってくれた。俺はカメラを回して撮影をした。
YouTubeの最初の企画が草取りで自己紹介いってみよう!
となった。
YouTubeの撮影が終わる頃には庭はすっかりきれいになっていた。
「みんなお疲れ様!しまったメンバー紹介の挨拶考えてなかったなって思ったけどさすが君達って切り返しが早いね。」
俺は撮影中に気が付いてしまった。メンバーの自己紹介文句を考えてなかったと。でもさすがプロになる子達は瞬発力が発揮されていた。
「当然でしょ!切り返しが大事なんですから。」
葉山が呆れて言った。
「あはは、そうか。」
俺はこの時は笑ってやり過ごすしかなかった。しかもメンバー名もあっさり決まってしまった。
「でもメンバー名についてなんだけど何でこの名前になったのかな?」
俺が聞くと皆は怪訝そうな顔をしていた。