第1章 マジかよ!?プロデューサー?
「みんな見て見ろよ!」
俺はパソコンを立ち上げてこの間、編集して載せたYouTubeを彼女達にもてもらった。
「すげーよ!もう6万回再生だぜ。まずまずのスタートだな。」
「お~!」
さすがの彼女達も素直に喜んでくれた。
「さて、ここで皆にお知らせが2つあります。」
「何だろう?」
俺の問いかけに素直に喜んでいる所を見るとやっぱり10代だなって思う。
「1つ目はデビュー曲が完成しました。そしてもう一つはオフィシャルサイトを作ります。」
「いぇーい。」
依子が一番喜んでたな。
「オフィシャルサイトにはメンバーのプロフィールと最新ニュースとグループ名の由来やコンセプトを載せていきます。デビュー曲はレッスンしてレコーディングしてミュージックビデオを撮ろうと思う。早速だが歌詞カードを見てくれ。」
俺は皆に歌詞カードを配った。
「スクーリングってなんですか?」
葉山が早速、俺に聞いてきた。
「スクーリングとはスクーリングとは、大学や高等学校の通信教育受講生に課される面接授業(教室教授、実地訓練)のことである。通信教育受講生の学習は、通信教材による自己学習と通信による添削指導が主であるから、教師や学生との接触がなく、対面的な教育活動を通したコミュニケーションや手厚い指導・助言がなされにくい面がある。そうした側面を補うものとして、スクーリングが実施されることだ。まぁ要するに通信教育だな。」
「でもスクーリングって歌ってるのに学校に行こうよって矛盾してませんか?」
國本がすかさず突っ込んでくる。さすが大阪仕込みだな。
「そこなんだよ。いいか?スクーリングだけじゃなくてベルが入ってるからこれは造語なんだよ。スクーリングベルは学校の始業ベルってあるじゃん?あのベルには皆の思いが詰まってるんだよ。青春と汗と恋愛とトキメキ、友達との日比谷学校に行った人しか味わえない感動だってある。例えばマラソン大会とか修学旅行とか文化祭とかそういうのをひっくるめてスクーリングベルって言うんだ。俺にしちゃーよく書けてる歌詞だと思わない?」
「なるほどね~。」
そこ頷くところか?
「でもこの歌楽しそうですね。私は全力でい唄いたいな。」
依子が目を輝かせて言った。まさに純粋な乙女だな。
「ということで明日からレッスン開始です。」
俺の言葉に皆の顔が少し綻んだ気がした。