第3章 その日
「この便はもう満員だ‼︎ 出港する‼︎」
船には沢山の人々が乗船しており、その人々の顔は絶望に満ち溢れていた
そこにいたエレンとミカサの耳にある言葉が飛び込んできた
「これ以上は危険だ 閉門しろ‼︎」
「何言ってんだ まだ中に大勢の人が残ってるんだぞ‼︎」
扉の前にいる兵士の会話だった
「この門が破られたら 街一つが巨人に占領されたどころの話じゃない‼︎
次の壁まで人類の活動領域が後退するんだぞ⁉︎」
「目の前の人間を見殺しにする理由はない‼︎」
その兵士たちの耳に、大きな足音が聞こえた
それは段々と扉の方へ近づいてきた