第140章 I will.
あれから降谷さんはコナンくんとずっと話をしていた。
私は受話器を当ててあげて、降谷さんが話しやすくしてあげていた。
「焦りは禁物だよ。」
首に爆弾を付けられて1番焦ってしまいそうな人が1番落ち着いている。
ーー…強いな。降谷さんは。
コナンくんとの通話を終え、しばらくするとパソコンに何通かメールが届いたので私はそれを開いた。
「降谷さんっ!」
「あぁ。見たよ。」
風見さんとローラさんからだった。
二人からの報告を見て、降谷さんは目をキラキラとさせ、身体をぐっと伸ばすように立ち上がった。
「ここにいるのも飽きたな。出る準備をしよう。」
「はいっ!」
「風見がそろそろ来る。爆弾の解体となると危険だからーー…」
「わかった。風見さんのサポートに回るね。」
「…上に上がってろって言いたかったんだが。」
んべっと、降谷さんに向かって舌を出してやった。
「ここまで一緒だったんだもん。最後までいさせて。邪魔はしない。」
「ーー…わかった。」
観念したように降谷さんは私を見つめた。
しばらくするとエレベーターが動く音がして風見さんが降りてきた。
大きな防護服や工具箱など大荷物だ。
「ローラから中和剤も預かって来ました。」
「あぁ。頼んだぞ。風見。」
白く大きな防護服を下から着ようとする風見さんに私は近づいた。
「この服だと中はきっと暑いです。今のうちに冷たい水を。」
今から細かい作業をするんだろう。しかも上司の首についている爆弾の解体だ…。
緊張してるはずだ。
「ありがとうございます。」
風見さんはペットボトルを受け取り、凄い勢いで水を飲み干した。
ーー…やっぱり緊張してるんだ。
「あれ?風見さん。ほっぺどうしたんですか?」
赤くすこし腫れた頬に手を伸ばした。
誰かに殴られたのだろうか。
「…あ、いや。これはちょっと。」
風見さんは自分の頬を押さえ、気まずそうに視線を逸らした。