【R15】キャラメル デェア ディアボロ【ハイキュー夢小説】
第5章 木兎光太郎と飴玉
「俺滅茶苦茶良いの貰ったから、使おっ」
部活のない放課後。彼女を探して一人徘徊していて、木兎はやっとの思いで彼女の事を見付ける事が出来た。
また木兎が変な事をしようとしていると決め付けている彼女は、木兎の事を無視して帰ろうとした。
けれど、木兎に強引に手を掴まれたかと思うと、グイグイと引っ張られて驚いて声を出した。
「ちょっ!何っ !? 何処に行くのよっ!先輩話聞いてるのっ !? 」
彼女の問い掛けを無視して、木兎は階段下にある小さな格納庫の扉を開けた。
ここは災害時の備品を保管している所で、普段は鍵が掛かっている。
その鍵がたまたま壊れていたのを、木兎は見付けたのだ。
惚れ薬を使う為には二人っきりの場所が必要。そんな時に鍵が壊れて入れる事を知ったのだから、使わない訳がない。
「よっと」
屈み込んで中に入るとそのまま彼女引っ張って無理矢理連れ込むと、ドアをしっかりと閉めた。
外からは閉められなくても中からは閉められるのだから、鍵を掛けて密室を作り上げた。
「ちょっと先輩!何なのよっ本当にっ!」
荷物がぎっしりの狭い空間に二人で入っているので余計に狭い。
木兎はいい所に座ると彼女の腰を引き寄せ、無理矢理自分の膝の上に座らせると、ルンルンで飴玉を取り出した。
飴玉を見せられた彼女は、訳が分からないと言った表情で尋ねてきた。
「飴っ?それがなんだか知らないけれど、また叩かれる前に離してっ」
逃げようとするので逃がさないと木兎は強く腰を抱き、口を使ってピンク色の飴玉を包み紙から出して言った。
「これ一緒に舐めよっ」
「はっ !? 舐めっ !? 」
驚いて反射の様に叩こうとしてきた彼女の手を避け、彼女によく見える様に飴玉を見せて言う。
「これ惚れ薬なんだって!」
「はぁ !? 」
木兎の言葉に彼女の声が裏返る。エロ本だけでは飽き足らずに、飴玉を持ってきてそれを惚れ薬と言っている木兎。
本当に木兎には付き合いきれないと胸元を押し返すけれど、体格差の所為でビクともしない。
「惚れ薬とか頭おかしいっ!変な事に私を付き合わせないでよっ!離してっ!」
グイグイと押して逃げようとする彼女が可愛いと思いながら、木兎は飴玉を口に含んで言う。