第1章 松田さんといっしょ
【パツキン野郎!】
『差し歯ーーーーッ!』
「なんで俺の心配しねぇんだよ!」
『え?あれ特殊メイクじゃないの?』
「あれガチだぞ」
『…いつもお疲れ様』
【傍若無人で協調性のなさは致命的だ…】
『うるさいっ!そこがいいんじゃないっ!』
「お前なぁ…ちょっとは否定しろよ…」
【誇りと使命感を持って国家と国民に奉仕し、人権を尊重して公正かつ親切に職務を執行し、規律を厳正に保持して相互の連帯を強め、人格を磨き能力を高めて自己の充実に務め、清廉にして堅実な生活態度を保持する…それが警察官、でしたよね?】
「あー、コレめっちゃ台詞長くて息ギリギリだったんだよなァ…」
『そうなの?…それにしてもよく覚えたね?』
「こんなのどうって事ねぇよ」
『さすが!俺様何様松田陣平様ッ!』
「それ褒めてなくねぇか?」
【警察なんてクソ喰らえ、ってな!】
『んふ、やっぱカッコイイ…』
「はぁ〜、もうツッコむのやめていいか?」
【あーーーやっぱシリンダーストップいっちゃってたわ!】
『うわ…私絶対拳銃とかバラせない…やっぱすごいね陣平ちゃん』
「その呼び方やめろって…」
【そうだなぁ…大体…1Rだ】
『3分じゃなくて1Rなの格好良いよねー、滲み出てるもん、かっこよさが』
「お前語彙力どこいった?」
【外したらぶっ殺すぞ、ゼロ!】
『きゃーーー!カッコイイッ!やばいやばい、私も言われたーい…』
「お前マゾだったのか?あれくらいいつでも言ってやるけどよぉ…」
『マゾじゃないけど言って欲しい!』
「…やっぱ言わねぇ」
『なんで!?!?』
【んなの決まってらーな、ぶん殴って、このもやもやを晴らしてぇからだよ!警察のトップ、警視総監をな!】
『カッコイイ!陣平ちゃんやっちゃえー!』
「呼び方ッ!そうやって呼ぶのは萩だけでいいんだよ!」
『なになに、アイツだけは特別みたいな?』
「ちげぇよ!いいから呼び方戻せって…」
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