第16章 おあいこ
エマは息を切らしながら、
リヴァイに抱き着いたままで
「満足、しましたか?」
と、問いかける。
リヴァイはエマの頬に触れると、
「お前は満足したのか?」
そう言ってエマの頬に優しくキスをした。
「……はい。大満足です。」
エマは自分の手に当てられた
リヴァイの手を握る。
「そうか。それならいい。」
「……リヴァイさん、
まだ何か不満があるんですか……?」
「俺はいくらやっても、
やり足りねぇんだよ。」
リヴァイはそう言いながら、
エマの頬を軽く抓んだ。
「だが、今日はもういい。
善がるお前の姿がかなり見れたからな。」
リヴァイのその言葉に、エマは赤面する。
「………少しは気が晴れた。」
リヴァイは一言そう言うと、
エマの横に寝転んだ。
「そんなにやきもち妬いてたんですね。」
「妬かねぇ訳がねぇだろうが。」
リヴァイの即答に、
「まぁ私もかなり妬いてたんで、
おあいこですけど。」
と、エマは小さく息を吐く。
「……お前もなかなか
言うようになったよな。」
リヴァイはそう言いながら、
エマの髪を乱暴に撫でた。