第64章 希望
「いや。反論は特にないが、
俺のしたいことは
この状態じゃできねぇだろうが。」
リヴァイのその言葉を受け、
エマは小さく笑うと
「大丈夫ですよ。私がしますから。」
そう言ってベッドに座った状態の
リヴァイを優しく抱きしめた。
「まだ体力が完全に戻った訳じゃ
ないんですから、
これ以上はしないですけどね。」
「………生殺しか。」
「そんな言い方しないで下さいよ。
もう少し回復してのお楽しみという事で。」
エマはリヴァイの背中を優しく摩る。
「だが、この手のままじゃ、
体力が回復しても、しばらく
お前を抱けねぇじゃねぇか。」
リヴァイの声には
溢れんばかりの不満が込められていて、
エマは思わず吹き出した。