第9章 活力の部屋、希望の人、
「ですが、さすがに
これ以上はしませんよ。」
「それは私とまだ寄りを戻す気はない、
という事か?」
エマは考え込むように
少し沈黙した後、
「まだ、ないです。と言うか、
リヴァイさんの浮気は確信に近いですが
まだリヴァイさんから
何も話を聞いていないので……」
そう言って乱暴に頭を掻く。
「確証を得られないまま、
別れるのは違う気がして。」
「君もここに帰って来た時と、
言っていることが違うじゃないか。」
エルヴィンはそう言って表情を緩めた。
「冷静に考えられるようになるのが、
なかなか早かったな。」
「……もしかして、これって
エルヴィンさんの作戦だったんですか……?」