第56章 ●最後の関係
「……え、エルヴィンさんっ、」
エマは我慢がきかず
エルヴィンを呼んだものの、
恥ずかしさで再び口を噤むと
「……どうして欲しいのか、言ってみなさい。」
エルヴィンはエマの耳元で優しく囁く。
「君のして欲しいことをしてあげるよ。」
エマは耳元で聞こえる穏やかでも
どこか猥らな声に、
身体をビクつかせる。
そして、
エルヴィンから視線を逸らしながら、
「……触って欲しい、です。」
やっとそう言った。
「どこを触って欲しいんだ?」
エルヴィンはそう言いながら、
エマの身体に指を滑らし始める。
エルヴィンの指が這った跡は熱を持ち
身体の疼きは止まらなくなる。
「あぁっ、ん…
ぜんぶ、触って欲しい、ですっ……」
エマが小さく喘ぎながらそう言うと、
「全部?例えばどこだ?」
エルヴィンは頬を緩めながら
エマに視線を送った。