第56章 ●最後の関係
「……君が私を抱くつもりなのか?」
エルヴィンは頬を緩めながら
冗談めかしてそう言うと、
「はい。なのでエルヴィンさんは
気持ち良くなるだけでいいですよ。」
エマはそう言って
悪戯っぽく笑って見せる。
だがエルヴィンは突然身体を起こすと
逆にエマを押し倒し、
「私が気持ち良くなるのは、
君の気持ち良さそうな顔を見てからだ。」
と、唇を重ねた。
「え、ちょ、待ってください、」
「何をだ?」
エルヴィンはそう言いながら、
エマの胸を服越しに
優しく揉み始める。
「あっ、ん…、あの、これ、
立場逆転、してるんですけどっ……」
「また元の形勢に戻りたいなら、
君が私を押し倒すしかないな。」
エルヴィンは小さく笑って
エマの服を捲ると、腹から胸にかけて
ゆっくり舌を這わせた。