第48章 最初で最後の
「ダグ。今日は体調大丈夫なのか?」
「ええ。お蔭さまで。」
リヴァイにダグと呼ばれる男性は、
そう言って笑顔を見せる。
笑うと、ほうれい線と一緒に額にも皺が寄り、
楽しそうな雰囲気が増して見える。
「この方が、
リヴァイ兵長の恋人さんですかな?」
突拍子もない質問に、
エマは思わず口籠ると、
「いや。恋人ではない。
まぁ、そうなればいいんだが。」
リヴァイはそう言いながら、
横目でエマを見た。
エマはリヴァイの
鋭い視線を浴びながら、
「ダグさん、今日はお世話になります。」
と、ダグに笑いかけた。
「調査兵団の料理長だと伺っておりますよ。
私の料理がお口に合えばいいんですが……」
ダグが不安気にそう言うと、
「ダグの料理の腕は、俺が保証する。
だからここに連れてきたというのもあるしな。」
リヴァイはそう言ってエマの肩を叩く。
「楽しみにしてますね。」
エマはダグに微笑みかけた。